ぷはあ





勢いよく浴槽から顔を出す。


両手で顔を拭ったあたしの目の前に


長身長髪、目つきの悪い男が・・


見えるわけない、ちょっとのぼせたかな


なんて思いながら目をこすった。





でも・・それでも居る!!


理解不能な中あたしは叫んでいた。





「へっ・・変態ー!!!」





誰だろう


どうして居るんだろう


どうやって入ってきたんだろう


てゆうか服のままだし





そんな構想は後回しで


とにかく彼を追い出そうと必死だった。


シャワーを彼の顔面に噴出してやる。





「う゛お゛おおい!!何すんだ女ぁ!!」





「何すんだ・・ってそれ、あたしの台詞!!」





シャワーを顔面にくらったまま


観念したのか彼は風呂場から出て行った。





それからやっと、通常の思考判断が出来るようになる。


あたしが浴槽に潜ってて


それから顔を出したら目の前に変態がいて。


・・あたし、何も見られてないよね??!





何が何だか分からないまま


髪の毛と身体を洗って


ドライヤー片手にリビングへ行くと


高笑いをしながらテレビを見ている先ほどの彼が居た。





無礼にもほどがある


そう思ってリモコンでテレビの電源を消してやった。





「またお前かよ!!」





逆ギレしてくる男。


服のまま風呂に入っていたので


当然濡れたままなわけで、ソファや絨毯


その他もろもろまで被害を受けていた。





あたしは仕方なく


とりあえず何も考えずに


彼にバスタオルを手渡した。











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