彼女は不審に思い、足下の異物を爪先で突いてみました。


指先から伝わるのは人間の体温。


気味が悪くなって、ベッドから出ようとした瞬間。


がっちりと足首を掴まれ身動きがとれなくなってしまったのです。


声を出したくても恐怖でか声になりません。


足首を掴んだその手は異物の方へ引き寄せられます。





「こんな夜遅くまで、どこをほっつき歩いてたんだ」





聞き覚えのある声に戸惑いを隠せません。


声の主は父親である王様でした。


足首を掴まれたままで、彼の顔を見ることはできません。





「トイレに行ってて・・」





見え透いた嘘をついてしまった、と後悔する一方で


足首にあった掌がだんだんと這い上がってきます。





「知ってるんだぞ、お前が城を抜け出したことくらい」





核心を突かれ、心臓が飛び跳ねました。


怒鳴られることを覚悟し、彼女はぎゅっと目を瞑りました。


しかし、いつまで経っても罵声は浴びせられません。


不思議に思ってが瞼をあげると


目の前に王様の顔がありました。


いつの間にか自分の上に覆いかぶさる体勢となっていて


危険な香りがぷんぷんしました。





「・・ずっと待ってたんだからな」





耳元で囁かれた彼女は全身に電撃が走るような


妙な感覚を覚え、頬が赤らむのを感じました。


足首から這い上がった掌は


の成長し始めたふくらみに達し


5本の指をバラバラに動かすことによって揉みほぐされ


頂点が固く尖ってゆくのさえ分かります。





「こんなエロい娘に育てた覚えはないんだが」





王様はそう零しましたが手を止める様子など


ほんの一欠けらも無く、彼女の嫌がる顔を楽しんでいるようでした。


そして魔の片手は下半身へと伸びていきます。


下着越しに触れても分かるくらいそこは濡れていました。


にとって、それが一番屈辱的でした。


屈辱に顔を歪め、唇を噛み締めてはいましたが


下着の横から割り込んできた太い指による快感に


思わず口が開き零れる猥らな声。


自分のものとは思えないような声。





「んぁっ・・やめてっ」





振り絞って出た言葉は淫乱な水音によってかき消され


抵抗することは彼の性欲を増すに過ぎなかったのです。


1本だった指が2本3本と増やされ


中でぐちょぐちょにかき回されます。


もちろん王様はもう片方で突起を弄ぶことも忘れません。





「いやあっ・・・こんなのっ・・あっ、はぁ」





呼吸が荒くなったのを見て、王様は更に興奮したのか


動かすスピードを速めました。





「すっごい締め付け、それにぐちょぐちょだなあ」





言葉責めと執拗な愛撫によって醸し出される未知なる世界。


彼女は父親の掌に身を任せるしかありませんでした。





「んっ・・あんっ・・ああーっ!!」





の中の一点に刺激が与えられたとき


彼女の身体が弓なりにしなり、そこで記憶は途絶え


何もかも真っ白になりました。

















はいつものように頬に差し込む日の光と


小鳥のさえずりによって目を覚ましました。


いつもと同じだ、昨日の事は全て夢だったのだと


そう思い安堵の溜息をつこうとしましたが


未だ湿った下着と乱れたシーツが情事を物語っているのでした。











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