氷帝学園にて練習試合が行なわれていた。


様々な掛け声や歓声と


黄色のテニスボールが飛び交う中


青春学園の制服に身を包んだ少女、


は1つのコートを見つめていた。





そこで戦っているのは


氷帝学園の鳳長太郎と青春学園の生徒。


冬なのに暑い・・


いや、熱い戦いだ。


彼女はフェンス越しに


大きな背中を見守っていた。





青学のサーブが長太郎の肩を掠める。


は思わず目を瞑り


珍しく押され気味な彼の名を呼んだ。





「鳳くんっ・・頑張って!!」





その声が届いたのか否か


押されていたことなど無かったかのように


長身な彼は見事勝利した。


はマフラーを巻きなおす。





ほっと胸を撫で下ろし


差し入れにと持ってきたものを


ぎゅっと握る。


手が悴んで握る手の感覚がない。





寒さで目がしぱしぱしてきた、そんな時


練習試合に今しがた勝利した長太郎が


やって来るのが目に入る。





さん・・」





彼女は「お疲れ様」と言って


スポーツ飲料とタオルを手渡した。


彼はそれを嬉しそうに受け取る。





「鳳くん、かっこよかったよ」





芝生に座り込み、先ほどまで彼が戦っていた


コートをは見た。


二人っきりという状況にまだ慣れていない


ぎこちない会話が続く。





長太郎もその隣に腰を下ろし


貰ったスポーツ飲料を飲み干した。


さりげなく横目で彼女を見ると


鼻の先が赤くなっていた。





「・・応援ありがと。俺、頑張れた


・・・寒かったよね?」





鼻先への視線に気付いた


寒かったんじゃなくて、擦りすぎたの


などと誰がどう考えても嘘だと分かるような


見え透いたことを言った。





「・・ありがと」





彼はそっとの手の甲に


自分の手を乗せた。


毎日の部活を頑張っているだけあって


ちょっとごつごつした手のひら。


そこから伝わるほのかな温かさ。





温かさとともにドキドキも伝わる。


彼女はそっと手の甲を裏返して























それだけで愛を感じるの。











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手を繋ぐのにドキドキしているうちが

一番楽しいんじゃないかなあと思います

実際その後なんて・・ね


長太郎かわゆすなあ

萌(^ω^)萌


ココまで読んでくださってあリがとうございました


                                   Manaka