エクソシストに休日などない
のかもしれないが、久しぶりに
休暇を貰った蕎麦好き少年は
行きつけの蕎麦屋で”ざるそば大盛り”を注文した。
彼はここの蕎麦屋の蕎麦はもちろん
店の古風な雰囲気や香りも好きだった。
そして何より
「あ〜!!ユウ兄っ!!来てたんだっ!?悪魔退治は??」
店の暖簾をくぐって、学校帰りのような少女は
彼を見つけると嬉しそうに駆け寄ってきた。
「悪魔じゃなくて、アクマ・・な?」
割り箸を綺麗にパシッと割りながら
ユウはが隣に座れるようにと
少し場所を開けながら言う。
ちょっとした気遣いに照れつつも
彼女はちょこんと座った、特等席に。
はこの蕎麦屋の娘で
彼が蕎麦好きなのも
この店へ通っていた時期があったのも
ユウ自身気付かないほどに、全て彼女の影響であった。
「アクマ退治なんかして、怪我とか大丈夫なの?」
心配そうな表情で彼を見つめ
それとは打って変わって明るい声で
「あたしもユウ兄と一緒の食べる〜」
と店の奥で働く両親へ叫ぶ。
暫くして2つの”ざるそば大盛り”が
の父によって運ばれてきた。
「久しぶりだねえ、こんな良い男になってさ・・
うちの、もらってくれりゃいいのに」
がはは、と男らしい笑いをして
冗談をかます父に彼は愛想笑いした。
「ゆっくりしてけよ」という店主の言葉に甘えて
自分の蕎麦のわさびをユウのに移そうとしている彼女と
一緒に話しながら、食べながら
貴重な休暇を過ごそう、とユウは思った。
隣に在る体温
「わさび・・まだ食べられないのか?」
ぷっと笑い出しそうになるのをこらえつつ言えば
膨れっ面ですねた顔を見せる。
「ガキだと思ったんでしょ〜!!?ユウ兄のバカ〜」
ころころと変わる彼女の表情を見ているだけで
戦場に立ちアクマを破壊する感情なんて
吹き飛んでしまうように感じた。
「別に・・ガキだとか思ってない」
ずずずっと音を立てて蕎麦を食す。
教団で食べる蕎麦も不味くはないが
隣にを感じながら食べる蕎麦は格別だと
さすが、通な少年は思った。
「ガキだって思ってないんだ?・・それなら」
それなら、何だろうと思っていた矢先
しょうゆ味な彼女の唇の感触がそれから伝わる。
ファーストキスはレモン味とか何とかいうのに
しょうゆ味、しかも蕎麦付き。
驚いた?ガキがすることじゃないもんね。
などと誇らしげに言うは
事の重大さに気付いていなかった。
「このくそガキっ!!もう容赦しないからな」
顔は口ほどにものを言う。
口では暴言を吐きつつも、ユウは今を満喫し
とのこの時を心から楽しんでいた
と顔に書いてある。
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隣に在る体温ってゆうタイトルなのに
別にエロくも甘くもないなんて、期待はずれですか?笑
ほのぼのしたいんです
毎日毎日イチャイチャするの疲れるし (;´Д`)え
蕎麦食べたくなったなあ・・
ココまで読んでくださってあリがとうございました
Manaka