並盛中5限目の授業


昼食後であり更には理科


という眠たい授業が行なわれていた。





「みなさんお待ちかねの実験は明日やるので


今日は手順やら何やらを紹介します」





禿かかった頭の先生は


ミミズのような字を黒板へ書いていく。


ほぼ全員の生徒が睡魔と闘っていた。


もちろんもその中の1人である。





彼女は寝てしまわないように


どうして理科担当の先生ってハゲてたり


気持ち悪いんだろう


などと勉強とはさらさら関係のない疑問の答えを


見出そうとしていた。





先生の喋る声と


チョークで黒板に書く音だけの教室に


ガラッ、と扉の開く音がした。





授業中にも関わらず


堂々とした彼の登場に生徒たちはざわめいた。


あるいは跳ね起きた。





「獄寺!!もう授業は始まってるんだぞ」





隼人の身なりに少し怯えながらも


チョークを彼の目の前に突き出し言う先生。





「保健室で寝てました」





ハゲ頭の方をちらとも見ず


スモーキン・ボムは席へ着こうとした。





「遅れてきた上に礼儀がなってない!!


今から理科室に行ってマグネシウムと銅を取って来い」





遅刻してきた彼は眉間にしわを寄せ


教師を睨んだが、授業がサボれると思い


スタスタと教室から出て行った。























先生は黒板に向き直ったが


何かを思いついたかのように再び振り返る。





「獄寺は転入生だったな・・


、理科室まで案内してやれ


先生がお前が寝ていることに気付かないとでも思ったのか?」





はいつの間に寝てしまったのだろう


ちゃんと理科の先生について考えていたのに、と


少し頭を捻ったが反論するのもあれなので


彼を追いかけるように教室を出る。





教室を出てから数分もしないうちに


は階段に座り込んでいる不良を見つけた。


クラスメートとはいっても少々怖いので


恐る恐る近づき、声をかける。





「獄寺くん、理科室・・行かないの?」





目だけでを確認し、


のっそり立ち上がる彼。





「えっと・・あたし案内しろってゆわれたから」





隼人の表情を窺いながら


彼女は理科室へと歩き出す。


無言無言無言。


気まずい気まずい気まずい。


その言葉がの頭の中をぐるぐるしていた。





彼が頼まれた仕事だが、理科室に付いてきただけで


隼人は一切動こうとはしなかった。


仕方なく、さっさと教室へ帰ろうという一身で


彼女はマグネシウムと銅を探した。





「・・あった」





見つけたものの、それは届きそうで届かない


高い棚に置いてある。


かといって不良に「取って」など頼めない。


は背伸びして一生懸命に手を伸ばす。


指先が薬瓶に触れた、そう思った瞬間に


視界がぐらりと揺れてバランスが崩れる。





「危なっ・・」





咄嗟に隼人は棚と彼女の間に入り


間一髪でを救った。


唖然としていて声が出なかった彼女だったが


暫くして口を開く。





「・・ありがと


獄寺くんって、本当は優しいんだね」





感謝し、誉めたつもりだったのに


彼の手がものすごい力での腕を掴んだ。


驚く暇もないうちに、彼女は押し倒されていた。





「ち、ちょっと、獄寺くん?」





が必死で抵抗しても、男の人には適わない。


自分の何倍もの力で抑えられる。





「・・





「えっ・・あ、はいっ・・」





フルネームで囁かれ、驚きと照れを隠せない。





「俺のこと嫌いか?」





そうこうしているうちに、


隼人のほっそりした指がブラウスのボタンに触れてて。


嫌いとか、それ以前の問題だ。


身に危険が迫っている、と頭では考えても


身体が熱を帯び、視線がくすぐったい。





「獄寺!!


どれだけ経てばマグネシウムと銅を見つけられ


・・・ぬぉっ!!!??!!」





お約束なハゲ先生の登場。


縺れ合う隼人とを見て教師は血相を変えた。


彼はゆっくりと彼女の上から起き上がる。





「マグネシウム取ろうとしたら


棚が倒れてきて・・今に至るってわけっス」





隼人が弁解すると、教師はゆでだこ状態で消え去った。


倒れてきた棚を元通りにしたあと


彼はに囁いた。





「・・今度続きしようか?」





悪戯っ子のような微笑に


の顔も”ゆでだこ”まっしぐらだった。











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隼人すきすきすきすきす (o^□^o)ヾ

アニメのEDで髪の毛束ねてたの萌えでした

隼人は絶対保健室で寝てそう←


本文中にもあるように

理科の先生は・・そんなイメージです

もしかして、あたしの周リだけ?


ココまで読んでくださってあリがとうございました


                                   Manaka