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!!





暗闇の中で誰かが呼んでいる気がする。


ってゆうのはきっと、


あたしの名前。





ああ、あたしはってゆう名前だった。


そう思い出して数分もしないうちに


これでもか、といわんばかりに


眩い光が暗闇を引き裂くように差し込んでくる。





「ん・・まぶし」





右手で光を遮るように


自分の目上にかざし、ゆっくりと目を開ける。


明らかに自分のベッドの上なのに


毎朝の目覚めと違うのは


心配そうにあたしを見つめる人。


綺麗な長髪があたしの頬をくすぐる。





誰だっけ





「う゛お゛お゛お゛お゛おい!!


やーっと目え覚ましたかこんのボケが!」





最悪の目覚め。


これだけ罵声を浴びせられて


思い出さずにいられるわけがない。


KY.スクアーロだ。


一瞬でも綺麗だとか誉め言葉を使ってしまった自分が


憎い。恥ずかしい。キモチワルイ。





「急にぶっ倒れやがってよお!


俺が居なかったらお前カラスの餌だったな!!」





ふははははと彼は近所迷惑な声で笑うが


あたしは然程苛立ちは感じなかった。


素直に「ありがとう」が言える気がした。





「おぶったら、胸がなk・・」





前言撤回。


次にくる言葉がかなり予測できて


あたしは枕を投げつけた。


こんな変態に「ありがとう」なんて貴重な言葉


絶対言ってやんないんだから。


あたしは密かに誓った。





枕がクリーンヒットした部分を


スクアーロは左手でさすっていた。


その左手は包帯でぐるぐる巻きになっていて


何かを物語っているかのようで。


それでいて触れてはいけない話題だと


REBORN!の漫画を読んでいないあたしでも


なんとはなしに感づいていた。











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