「知ってた??今日は七夕なんだよ」
長方形の紙切れを持った少女は
隣で窓の外を眺める少年に
満面の笑みで言う。
「たなばた??」
そんなの知らない
とでも言うように彼、白は
問い返した。
「そ、ロマンチックな行事」
年に一度だけ
想い合っている織姫と彦星が
天の川を渡って
出逢える日・・
の説明を受けて
彼はもう一度問う。
「年に一度だけ??」
彼女は頷いて
長方形の紙切れに
何かを書き始めた。
「・・何を書いているんですか??」
覗き込もうとした
少女のような少年に
はぱっと紙切れを隠す仕草をした。
「これは短冊っていうんだけどね
ここに願いごとを書いて
飾りつけたら願いが叶うんだって」
白は感心したように頷いた。
そして自分にもくれと
手を伸ばす。
彼女は紙切れとペンを渡した。
お互い見られないようにと
コソコソ書き終えた。
書き終えるとすぐに
は彼の白く透き通る手を握り
町内の大きな竹のところへ彼を導く。
その竹には色とりどりの短冊と
それに似合うような飾りつけがしてある。
老若男女問わず
たくさんの住人が
短冊をくくりつけていた。
「あたし達も飾ろ」
少女は無邪気に竹に駆け寄った。
白はそれを追う。
「上のほうにつけたいー」
そう言って
は背伸びして
上の方へ括りつける。
彼はくすっと笑いを零し
自分の短冊を飾りつけた。
しばらく余韻に浸って
2人はもと来た道を歩き出した。
しっかり手を握って。
「白は何てお願いしたの??」
少年は光り輝く夜空を見上げて
一息おいて言う。
「が幸せでありますように」
少女は一瞬驚いたような顔を見せて
微笑んだ。
握る手に力を込めて。
「あたしは、白とずっと一緒に居て
ずっとずっと好きでいてもらえますようにって書いたの」
はにかみながら言うに
彼もまた驚き
そっと抱きしめた。
「・・白??」
彼女の声だけが響く。
キラキラ
「短冊に書かなくても
僕はとずっと一緒に居るし
だけを愛しますよ」
抱く腕に力を入れると
彼女もそっと背中に手を回す。
「白が居るだけで
あたし幸せだなあって思えるの」
キラキラ光る
お空の星よ
今宵も若い恋人達を
嫉妬してやまないだろう。
綺麗な夜空の下で
2人は人目も気にせず
口づけを交わした。
「短冊に願わなくても
願いは叶いそうですね」
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季節モノに挑戦したかっただけです、はい
しかも七夕とか・・ね
もう過ぎたってゆう (;・д・A
とリあえず
白とのいちゃ02も書いてみたかったんです
まあ、今までも
季節とか気にしてないですし
今回もスルーってことで ★+゚おい
ココまで読んでくださってあリがとうございました
Manaka