彼と守れる筈も無い約束を交わしたのは
まだまだ恋と愛の違いも分からない
青い春のころだった
木陰に腰を降ろして
目をつぶると
鳥のさえずりや
風に吹かれて揺れる木の音がする
そんな中
あたしの過去が蘇る
「ねえ、本当に行っちゃうの?」
幼いあたしが
荷物をまとめる黒髪の少年に問う
「ああ・・」
ゆっくりと立ち上がる彼の背を
ただただ見つめるだけで
声が出ない
「ありがとうな、」
急に切なくなる
ありがとうなんていらない
いらないから
「サスケ・・」
大好きだった彼の
名前を呼ぶのが精一杯で
言葉にならない想いが
溢れて零れた
「あたしを置いて行っちゃうんだ・・」
サスケは一瞬
悲しそうな顔を見せる
「すまない・・でも俺は」
ぷつん
何かが切れるような音がして
あたしの記憶は途切れた
目を開けると
先ほどまでの晴天が嘘のように
どんよりとした雨雲が頭上を覆う
鼻の先に一粒の雫
「でも俺は・・には泣かないでいてほしい」
彼と交わした約束
こんなときに思い出しちゃうんだから・・
自分でも泣かないって決めてた
彼に迷惑かけたくないから
ううん・・
泣いたって彼は帰ってこない
そうあたしの中で分かりきってたから
でもやっぱり
あたし貴方のことが
大好きだったから
ごめん、やっぱ泣きそう
「泣かなかったら、また会える?」
そう聞いたあたしに
サスケは微笑んでくれて
そっとキスしてくれて
今まで我慢してたけど
もう限界
会えないの
ずっと会えないの
どれだけ待てばいいの
あたし
いつも泣いちゃいそうなの我慢してたのに
大雨の中
あたしは泣いた
泣いて
泣いて
泣いて
時間が過ぎるのも忘れて
目が赤く腫れるのも気付かずに
彼を想うと止まらなくて
すっごく切ない、塩辛い
「何泣いてんだよ、バカ・・約束破んなよ」
背後に立つ彼にさえ気付かなかった
大好きだったサスケ
バケツをひっくり返したように
雨でびしょ濡れな彼
暫く唖然としてたあたしに
「ただいま、」
とだけ言って
ぎゅうって抱きしめてくれる
温かさを存分に味わいながら
「おかえり」
呟いたら
また涙が溢れちゃったりして
甘酸っぱい恋の味
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やふ-い (・∀・)/★゛
連続更新で時間を取リ戻そうな作品です
サスケ里抜けな話で
悲恋にしちゃおうかと思ったけど
やぱ甘いのだよね
とか思ったら微甘までにしかならなかったよ
てゆ-感じです
以上、反省終わリ!←
ココまで読んでくださってありがとうございました
Manaka